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『ちひろ』

人にすすめられて安田弘之の『ちひろ』を読んだ。泣けるほど面白くて感動したことを伝えたら「ちょっとちひろに似てるもんね。」と言われた。(ちなみに風俗嬢の話です)今日は森下くるみの日記を見てドキリとした。ビデオ見たことも無いしそこまで好みのルックスでもないのに彼女に惹かれる理由がよくわかった。

何でもかんでも受け入れることができる人間の多くは、きっと昔、拒絶したい何かがあった。でも拒絶したり抵抗したりするのはとてもエネルギーがいる。そして拒絶に疲れた人たちは受け入れるほうへシフトしてゆく。受け入れれば怒られないし怖くないから。えらいねって褒められることさえあるかもしれない。よくあるわかり易くて自然な流れだと思う。私はちひろの、実は執念深くて貪欲ででも小さなことで満足できて幸せになれて飽きっぽくてホントは自分すら信用してなくて他人とは距離を取り続ける、とかっていう部分がよくわかる。自分自身をどこか客観的に見つめてコントロールしようとするとこも。安田先生って一体何者なんだ…。

私のこういった性質を寛容だとか前向きだと言う人もいる中で、ちひろに似てると言ったあの人はちょっと悔しいほど私のことをわかっていた。